醸しコラム

Column

《社長レポート》IT導入活用セミナーと弊社導入事例

2020.10.13


10月7日、能登町主催のIT導入活用セミナーが行われ、能登町の企業を代表して、ふくべ鍛冶様、ひらみゆき農園様とともに弊社社長がパネリストとして参加いたしました。

このセミナーは、これからIT導入を検討されている町内の事業者様に対して、既にITを導入して活用している身近な企業の事例を紹介し、IT導入を後押しする狙いがあります。SDGs関連でお声がけをいただくことはこれまでにもございましたが、“IT導入企業”として登壇するのは初めてのことでした。

さて、日本酒業界とITは、一見かけ離れているように見えますが、持続可能なものづくりを目指す私たちにとって、IT導入は働きやすい環境づくりに欠かせないものでした。本日は、セミナーでのお話を交えつつ、弊社の導入事例をご紹介いたします。少しでも、皆様のIT導入へのハードルが下がれば幸いです。

弊社では、IT導入は二本柱で行っております。
ひとつは製造現場での導入、そしてもう一つは経理や総務といたったいわゆるバックオフィスでの導入です。
前者の製造現場では、背景として従来の酒造り体制の見直しがありました。一般的に蔵人というと、早朝・深夜・泊まり込みの作業が当たり前の世界です。そうした働き方では、将来的に担い手不足になりかねないと考え、これらの慣例を廃止すべく、設備投資やIT導入を行いました。
IT導入によって業務が効率化し、醸造課社員さん(いわゆる蔵人)も、事務従事社員さん達と同じような出勤体制をとることが可能となりました。また、麹(こうじ)や醪(もろみ)の温度管理、酒質分析など、徹底的に数値管理することで、経験が頼り、あの人しかできない仕事などといった属人的業務が減少しました。

一方、バックオフィスや営業活動においては、経理・営業システムのクラウド化、グループウェアの導入を行いました。
情報の一元管理により、正確な情報・数値管理の共有ができるので、業務効率アップやミス削減につながります。また、クラウド化の恩恵を受けて、在宅勤務も可能となりました。
さらにSNSの運用も積極的に行い、お客様とより近いコミュニケーションを図っています。最近では、ビデオ会議アプリを使ったオンラインファンミーティングを行い、お客様とキャンペーン企画を考えたり、新商品についての意見を伺ったりと、ITをフル活用しています。

こうした内容をセミナーにてお話しさせていただきました。参加者の方からは、「同じ地域で実際に導入されている実例をたくさん聞けて参考になりました」「IT導入に不安しかなかったのが解消された」など、好評いただけたようで嬉しく思います。
IT導入には難しさや見えない壁があるといいますが、弊社にとっては思いのほかスムーズに導入できたと思います。というのも、弊社の未来像や持続可能なものづくりを考えた際に、必要不可欠なものとして捉えていたことが大きいといえます。
また、新しいことにチャレンジしようとする社風もあると思います。今後も挑戦し続けるものづくり企業として、地域社会をけん引できる企業を目指してまいります。

最後になりましたが、このような新たな経験の場を頂戴しまして、誠にありがとうございます。また、ご清聴いただきました皆様にも深く感謝申し上げます。皆様とともに、能登の魅力を高めてゆけたらと思います。

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