醸しコラム

Column

【広報の蔵人体験レポート】酒造りの現場から|Vol.4 洗米

2020.11.03


こんにちは、広報担当です。
普段は在宅勤務をしながら広報業務に携わっています。より深みのある広報を目指して、今期の造り(2020BY)では、出社時に蔵人インターンとして酒造りを体験しています。
このコーナーでは、私が実際に現場で感じたことなどを初心者目線で綴ります。どうぞ、温かい目で見守っていただけると幸いです。
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今日の作業は、洗米(せんまい)でした。
以前にご紹介した洗米は「バッチ式」(参照:Vol.1 洗米)という方法でしたが、今回は「連続式」という方法です。
一度にたくさんのお米を洗う場合、バッチ式ですとお米を10kgずつに分けたり、水流を都度止めたりと手間や時間がかかってしまいます。一方、連続式では、お米は米袋から直接投入し、水流を止めることもありません。

さて、この日は「純米しずく」留(とめ)掛米用の五百万石と、「能登純米」添(そえ)掛米用の山田錦です。どちらも量が多いので、連続式での洗米です。
この作業は3人で行います。お米を洗米機に入れる人、洗米機から出てくるお米を水のはった容器に入れる人、吸水させたお米を取り出して水切りを行う人の3人です。私は2番目の、洗米機から出たお米を水に入れる係。ヘマしないよう頑張ります!

ところで、洗米を始める前の作業として、連続式の場合ももちろんお米の水分量を計ります。10kgずつをサンプルとして取り出し、酒米水分計で計ります。酒米水分計にお米を入れてすり潰すのですが、あの時のガリガリという音が結構好きなんですよね(笑)

さてさて、いざ洗米作業開始です。バッチ式の洗米時間は70秒でしたが、連続式では45秒間隔。洗米機から止めどなく流れ出るお米をザルで受け止め、米袋を取り出し、水に浸けます。素早く、丁寧に、無駄なく、確実に、と何度も心の中でつぶやきながら作業しました。

水切り作業が始まると、ザルを変えるタイミングの掛け声と、吸水時間を知らせる掛け声が交差して、洗い場はとても賑やかになります。同時に、自分の時間を間違えまいかと、とても焦りました。タイマーとボードに書き込まれた積算時間を何度も何度も確認。時間に追われる作業は緊張しますね。無事に全部を洗い終わった時には、ほっと安堵感が広がりました。

左の写真が水切り後の様子。
中央が、甑(こしき・蒸し器)にお米を入れた様子です。櫂(かい)棒を使って、平らになるよう整えます。
右の写真は、洗米作業がすべて終わった後の洗い場です。米袋が干されています。

洗米のお話だけで長くなってしまいましたので、今日はこの辺で。
最後までご覧くださり、ありがとうございました!

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