醸しコラム

Column

《レポート》鳳雛ゼミ

2019.10.04

こんにちは。数馬酒造・蔵人の又木です。
9月28日に催されました「鳳雛(ほうすう)ゼミ」のゲストスピーカーとして登壇いたしましたので、ご報告いたします。

「鳳雛ゼミ」は、能登の里山に関わる人からお話しを聞き、地域の課題やその解決法を高校生らが考える、能登高校と能登高校魅力化プロジェクト「まちなか鳳雛塾」が協力して企画・実施する課外学習の場です。
今年度第1回目のゼミにゲストスピーカーとしてお声がけいただきまして、大変光栄に感じております。ありがとうございます。

第1回目のゼミでは「町内で増加する耕作放棄地の活用」がテーマとなり、勤め先である数馬酒造の耕作放棄地への取り組みや、学生が主体となって日本酒を開発するN-projectについて、また自分のルーツや、なぜ能登に帰ってきたのかといった内容を、能登高校の生徒21名を前にお話しさせていただきました。
休日に学外で学ぶ場があること、またそこへ参加する意欲があることに驚きました!

「耕作放棄地」という言葉を知っている生徒も何人かいらっしゃいましたが、高校生には少し難しいテーマだったかもしれません。しかしながら、過疎が進むなかで耕作放棄地の解消は今後ますます重要になってくると思います。それについて高校生の頃から深堀して学べることは彼らにとって意義があり、将来彼らが能登に目を向けるきっかけにもなり得ると思っています。

自分の高校生活を見返してみると、能登に対してそんなに興味はなく、能登を離れて初めてその尊さに気づいた部分もあります。
講義の中で「能登の一番の魅力は何かと」と質問され、うまく表現できずに「風土」と答えたが、今こうして改めて考えてみると、能登の魅力はやはり「人」にあると思います。温もりある人たちに支えられて今の自分があり、応援してくれる皆様へ恩返ししたいという気持ちが私の生きる活力にもなっています。

今回のように地元高校に向けてお話しする経験がこれまでなかったので、とても緊張していて自分の想いがうまく伝わったか不安ではありますが、参加してくださった学生のひとりでも講義のことが心に残ってくれたら、また次に繋がる何かを見出してくれたら嬉しいなと思います。
このたびは貴重な機会を設けてくださり、ありがとうございました。

■N-project
耕作放棄地の開墾をはじめ、完全無農薬の米づくりから酒造り、商品作りまでをコンテンツ化し、能登の新たな魅力を発信するプロジェクト。又木はN-project初代代表を務める。
https://chikuha.co.jp/project/n-project/

■弊社の耕作放棄地への取り組みについてはこちらをご覧ください。
https://chikuha.co.jp/project/komedukuri/

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