醸しコラム

Column

世界のトップソムリエも認めた!
能登テロワールを追求する日本酒「竹葉 生酛純米 奥能登」

2021.07.08

能登産の海藻酵母で醸す「竹葉 生酛純米 奥能登」

「竹葉 生酛純米 奥能登」は、米・水・酵母すべてが能登産。
特に酵母は能登の海藻から抽出して使用しており、能登テロワールを追求したお酒です。

発売開始から2年目を迎えた2020年は、国内外のコンクールで多くの賞をいただくなど反響が大きく、販売開始から半年での完売に私たち造り手も喜びと驚きの一年となりました。

そこで今コラムでは、「竹葉 生酛純米 奥能登」をさらに掘り下げて、このお酒の魅力を皆様にお伝えいたします。

 

地酒の味を決める要素「日本酒のテロワール」とは

■テロワールとは?

「テロワール」とは、フランス語で「土地」を意味する「テール(terre)」が語源と言われ、「土壌」のことを指します。
特にワインの原材料となるブドウの産地の、耕作環境に関するあらゆる特性、気候や地形、水、生産者の人的要因なども含めて、その土地の特徴を表現する際に使われることが多い言葉です。
参考文献: 株式会社「小学館」発行|デジタル大辞泉より

このワイン業界で生まれた「テロワール」という言葉が、近年では日本酒業界でも注目されています。
日本酒造りは自然の恵みによって営まれる産業です。数馬酒造においても、「能登を醸す」を経営理念に掲げ、能登テロワールを醸しのものづくりで能登のテロワールを体現することは自然な流れでした。

それでは数馬酒造がこだわる酒造りの原材料である米、水、酵母についてお話しいたします。

 

■能登産の酒米100%への転換

世界農業遺産に認定される美しい能登の田園風景
数馬酒造では2020年の酒造りより、日本酒造りに使用する酒米の調達において能登産100%を達成いたしました。
これにより弊社の酒造りにおける原材料の米・水がすべて能登産です。唯一県外産の酒米を使用していたお酒の2021年の新酒出荷を機に、提供する全ての日本酒が能登産の酒米となります。

関連記事:
持続可能な日本酒造りへの取り組み 酒米の調達において能登産100%達成
https://chikuha.co.jp/column/release_sakamai/

また、弊社では自社精米にもこだわっています。
玄米から仕入れるため米の再選別ができ、その年の米の状態によって1%単位で磨きが調整できるのが最大の利点です。加えて、食品の安全性を確保するために、栽培や飼育から加工、製造、流通などの過程を明確にする、いわゆるトレーサビリティーが可能となり、安心して飲める日本酒を提供に繋がっています。

 

■能登産の仕込み水

数馬酒造が使用する仕込み水は2種類。
一つは山の湧き水です。弊社からほど近くにある、自社で管理する山の湧き水を使用しています。硬度が1.7と全国トップレベルで柔らかく、酒造りの際には米や麹の特徴を生かしやすく、お米の純粋な味わいを引き出すことに適しています。
「竹葉 生酛純米 奥能登」の仕込み水も、この山湧き水を使用しています。

もう一つは、海洋深層水です。弊社と同じ能登町内にある能登海洋深層水施設で取水された海洋深層水を脱塩した飲料水を使用しています。
日本海固有水と呼ばれる、日本海内で循環している深層水を約320mの深さから取水されており、細菌や大気からの汚染の可能性が少なく、多くのミネラル分がバランスよく含まれているのが特徴です。
私たちが「地域資源の価値を最大化するものづくり」を目指すなかで、地域資源である海洋深層水に着目したのがきっかけとなり、以来、海洋深層水で仕込むお酒は数を増やしています。

 

■能登の海藻から得られた能登産の酵母

こちらも地元能登の地域資源を最大限に活用したいという想いから始まった取り組みです。
奥能登の海岸に漂着した海藻から分離された酵母で、東京海洋大学の久田孝教授、石川県立大学、そして弊社の共同研究により開発されました。

関連記事:
SDGsの取り組み|能登のテロワール~海藻酵母~
https://chikuha.co.jp/project/misaki_yeast/

こうして能登産の米、能登産の水、そして能登産の酵母が揃い、“能登を醸す”という経営理念にふさわしい、能登テロワールを追求したお酒が完成しました。
その代表ともいえるお酒が「竹葉 生酛純米 奥能登」なのです。

 

「竹葉 生酛純米 奥能登」の3つの特徴

竹葉生酛純米奥能登

  • 能登の地域資源を活用した、海藻から抽出した酵母を使用
  • 醸造社員のチャレンジを推奨する責任醸造制度から生まれたお酒
  • フランスの世界的トップソムリエも認める旨み豊かな味わい

 

■産学連携で生まれた酵母

「竹葉 生酛純米 奥能登」は、地元能登の地域資源を最大限に活用したいという想いから、このお酒は奥能登の海岸に漂着した海藻から採取され、東京海洋大学、石川県立大学、弊社の共同研究により開発された酵母を使用しています。
海藻酵母を用いることで、冷やしておいしいといわれる「リンゴ酸」を多く含み、白ワインのような爽やかな酸味が生まれます。

 

■責任醸造制度による試験醸造と、生酛造り

責任醸造タンクを確認する醸造社員
どうしてこのようなユニークな商品を開発することができたのでしょうか。
答えは柔軟性と挑戦を尊重した「責任醸造制度」にあります。

数馬酒蔵では、醸造社員にそれぞれタンク1本の自由醸造を任せる「責任醸造」という社内制度があります。その制度を利用して、海藻酵母を使用した酒造りにチャレンジしたことがきっかけでした。試験醸造で仕上がった酒は大変香りがよく、また味わいもよい、独特の風味を持つ酒となりました。こうして責任醸造で生まれた酒が「竹葉 生酛純米 奥能登」誕生の足掛かりとなりました。

また、「竹葉 生酛純米 奥能登」はその名の通り、生酛造りで醸しています。
一般的な酒造りでは、麹(こうじ)・米・水に乳酸や純粋培養酵母を添加しています(「速醸造り」と呼びます)。一方、生酛造りは乳酸を添加せずに、自然界から取り込んだ乳酸菌で醸します。速醸造りに比べ、お酒のもと(酛・酒母とも呼ぶ)を造るにはおおよそ倍の時間を費やし、その上、乳酸が湧きやすい環境を整えるために硬い米を擦りつぶす力作業も必要となります。
酛すりの様子
これらの時間と労力をかけることで、多くの旨味成分が生まれ、奥行きのあるまろやかな酸味の味わいに仕上がります。じんわりと旨酸が続くお酒がお好みの方には、生酛造りで仕込んだ「竹葉 生酛純米 奥能登」を特におすすめします。

 

■IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)トロフィー受賞の快挙

国内外で認められた「竹葉 生酛純米 奥能登」
海藻酵母と生酛造りによって生まれた「竹葉 生酛純米 奥能登」は、酸味の丸さ、日本酒の酸の旨さを教えてくれます。飲み進めていても、どこにもひっかかりがなく流れるように体に沁みわたり、深く優しく軽やかで旨い。こうした味わいが国内外でも高い評価を受け、数々の光栄な受賞にも繋がりました。

昨年は、世界で最も大きな影響力を持つといわれる品評会「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2020」SAKE部門純米酒カテゴリにおいて、金賞ならびに金賞のうち評価が高い銘柄に与えられるリージョナルトロフィーを受賞いたしました。
また、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2020」において、メイン部門の最高金賞を受賞しています。

 

■フランスの世界的トップソムリエも認める旨み豊かな味わい

「竹葉 生酛純米 奥能登」の旨みが世界を魅了したエピソードがもう一つ。2020年1月、世界的なフランス人トップソムリエ集団がはるばる能登へお越しになった時のことです。

その際、世界第2位のトップソムリエであるダビッド・ビロー氏からは、「竹葉 生酛純米 奥能登」に対して『日本酒のUMAMIについてやっと理解できる酒に出会った』と絶賛いただきました。また、どのソムリエの方も能登の水の柔らかさときれいさについてご評価くださいました。日本酒を通して能登の味わいを表現するものとして大変喜ばしいお声を受け、能登テロワールへの想いを一層強くいたしました。
フランスの世界的トップソムリエ|ダビッド・ビロー氏

また、私たちが掲げるSDGs目標のひとつに「あらゆる人財が活躍できる多様性のある労働環境を構築する」がございます。酒造業界では当たり前であった季節雇用の杜氏制や早朝・深夜・泊まり込みの作業を5年前より廃止し、通年雇用の社員蔵人(平均年齢31歳)による酒造りを行っています。
そうした体制でありながら国内外のコンクールでの受賞が実り、喜びと手ごたえを感じております。

 

「竹葉 生酛純米 奥能登」の楽しみ方

■おすすめの温度帯

【14℃ほど】
冷蔵庫から出して15~20分ほど置いた唇にわずかに涼しさを感じる程度の温度です。
ぐっと甘みが開いてきます。

【燗なら43℃~50℃】
ふくらむ酸味の旨さを柔らかな口当たりとともに楽しめます。

■おすすめの酒器

IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)やKuraMasterなど、海外のコンクールではワイングラスでの審査が一般的です。
「竹葉 生酛純米 奥能登」はワイングラスでおいしい日本酒アワードにて最高金賞を頂くなど、ワイングラスで召し上がっていただくことで、このお酒の魅力を感じていただけると思います。また、こっくりとした旨みを掴むには飲み口の開きすぎていない小ぶりのグラスもおすすめです。

■おすすめのペアリング

素材を活かした淡い味付けのお料理がおすすめです。
和食ならおひたしや焼き野菜、白身魚の昆布締めなど。素材の持つ繊細な甘みを引き出したお料理と特に相性が良いです。
洋食にも合わせやすく、バターやサフランの香りなど、ペアリングには食材を選ばない万能さがあります。
また、旨味のある余韻が続くことから、濃厚なチーズやドライフルーツに合わせて、じっくりと飲み進めることもできる一本です。

「竹葉 生酛純米 奥能登」におすすめのペアリングレシピを一つご紹介します。
詳しいレシピは下記Instagramよりどうぞ。

能登の風土を感じるこのお酒をより多くの方にお楽しみいただけましたら幸いです。
また、このお酒を通じて、能登へ想いを寄せてくださることを願っています。

 

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